家族って、何だろう 〜映画『沈没家族 劇場版』〜

同じに見えても、みんな違う。家族の形も、そうなんでしょうね。

1990年代の半ば、当時23歳だったシングルマザーの加納穂子さんは「1歳の息子の子守りをしてくれませんか?」というビラをまきます。それに応じて集まった「保育人」たちによる共同保育が「沈没家族」。若い男女や幼い子どもを持つ母親などが、当番制で子育てをしました。

 

たくさんの「他人」に育てられて大人になった、穂子さんの息子の加納土監督が、当時の保育人たちや父親である「山くん」から話を聞いてまわった様子や、現在の穂子さんの暮らしなどを記録したドキュメンタリー。加納監督の大学の卒業制作ですが、評判を呼んで劇場版が作られ、公開されました。

 

見ていて一番心地よかったのは、穂子さんはもちろん、関わった人たちが大義名分をふりかざさなかったことです。一般的な常識を軽々と飛び越え、「楽しいから」「自分のため」に加納監督を育てたと、気負わずに話す人々と加納監督の間には、爽やかな風が吹いているようでした。

 

家族にはいろいろな形があっていいのだと、さりげなく伝えてくれる作品。人を信頼することの大切さと希望を感じました。

 

沈没家族 劇場版

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