『万引き家族』 〜子どもたちの「自立」〜

薬味は九条ネギと普通のネギのダブル使い+ミョウガです

カンヌ映画祭でパルムドールという

最高賞を受賞し、大ヒットした作品です。

父と子どもが生活品の不足を万引きで補う

“家族”の不思議で温かなつながりと、

ある事件がきっかけになり、

それぞれの秘密が明らかになる過程が

丁寧に、切なく描かれていました。

 

夫婦二人でそうめんを食べる場面は、

インパクトのある“ラブシーン”。

ユーモラスでありながら、

どこかもの悲しい。

こんな穏やかな“普通”の時間は

やがてこの二人から失われると、

観ている人間に感じさせる“空気”が

画面に漂っているからかもしれません。

 

この作品で特に私の心に響いたのは、

この家族の子どもたちの「自立」です。

ラスト近く、少年と幼い少女は

大人の身勝手さに「NO」の意思表示をします。

 

過酷で理不尽な状況下にあっても、

人は自分の意志を表現することができる。

どんな人の心も、強さと力を備えている。

そう信じられるから、この部分が好きなのではないか。

そこに“希望”が感じられるから。

 

同時に、もしかしたら自分は、

常に“希望”だけを探しているのではないか。

それ以外をバッサリ切り捨てていないか。

あるいは今、自分には“希望”がないと

どこかで感じているのではないか?などなど。

 

「なぜその部分に共鳴するのか」を

深く掘り下げていくと、

意外な自分を発見することがあります。

 

映画を観終わったら、

自分の心のどこが動いたかに注目し、

好奇心を持って、

自分の心を観察してみてください。

 

たとえ「面白くない映画」と感じても、

「なぜ私にはつまらないか」を

考えるネタになった、と思えば、

「時間もお金も無駄にした!」と

後悔せずにすみます(笑)。

ぜひお試しを。