季節の変わり目に 〜“ピン”はどこに?〜

名刺入れに入れている“馬”。10年以上前、仕事先でいただいた物です。お守りみたいになっています

フランスの哲学者アランの『幸福論』は

私が心理学や心理療法に興味を持つ

きっかけとなった著作の一つ。

その中に「名馬ブケファルス」という章があります。

 

幼い子どもが泣き止まず、

乳母が「子どもの性質」「好き嫌い」

「遺伝」などと推測したあげく、

衣服に潜んでいたピンを発見し、

本当の原因を知る、というところから始まります。

 

続いて、どんな調教師も乗りこなせず暴れ馬と

されていたブケファルスを献上された

若きアレクサンダー大王が、

かの馬が「自分の影」に怯えて暴れると気付き、

鼻面を太陽の方に向け影が見えないようにして

対処したという話が続きます。

 

「最近やる気が出ない。ストレスでしょうか」と

相談いただくことがありますが、

その方の状況をよくお聴きしてみると、

明らかに、どう考えてもオーバーワーク。

「いえ、他の人はもっと働いています。

私など、たいしたことはしていないのに」と

おっしゃる方もいますが、

働き方は人それぞれで、頑張り方も人それぞれです。

真面目で頑張り屋な人ほど、

「もっとやらなくては! できないのは

自分のせいだ!」と思い込む傾向がありますが、

「人は疲れたら動けない」というシンプルなことを、

もう一度思い出してください。

 

あなたの“ピン”が他の人にとっては

“ピン”でないことはよくあります。

逆もまたしかりです。

 

季節の変わり目は体調を崩しやすいとき。

心もどこか落ち着かなかったり、

ちょっとしたことで怒りっぽくなったり。

「やる気がでない」「うつうつ、イライラする」のは、

単純に「働き過ぎ」「休養が足りていない」

だけかもしれません。

 

あなたの今の“ピン”はなんでしょう?